LEGUINAL - S.Syndrome

強張ばる頬　鈍く撫で
目を刺すような　笑みは泣く
いつしか　空(から)に媚びて
知らぬ顔のイヌに泥を送る

足音ひとつに怯えながら
愛すべき痣の記憶をなぞれば

その手を睨むは　この胸じゃなく
引きずる足痕
涙流すはこの首じゃなく　今も囚われの目

呼吸の音　遮ろうと
伺う度　肌は踊り
そうやって　響く鼓動を
乱す毎に　映してゆけば

選ばれた事を恨んだ日々
斜めに差し込む陽は眩しすぎた

問いかけ合うには　不器用すぎて
握った掌
床に転がる言葉を拾い　現在(いま)を手繰り寄せた

見つからぬ君の名を探し　辿り着く答えは―
共に晴れた世界へ　赦される場所へ

鋭利な
刃物(てんし)と
一緒に
ゆきましょう
その首
代わりに
泣くでしょう
共に楽になれ

触れた時には　もう手遅れで　迎えた始まり
望みもしない　雑音ならば　この手で焼き払え

“永久に籠の中に二人で”　ささやかな願いも
1割の君となら　きっとやり直せる